脳に刻みこむ宣伝手法。広告のフレームワーク「SUCCESの原則」

2012年5月24日
商品をお客さんの脳に刻み込むには、どうやって宣伝すればいいのか?
これは多くのお店が苦しむ問題だと思います。

徹夜で作ったチラシであっても、商品の価値がお客さんになかなか伝わらず道端のゴミとなり、苦情の元凶になったなんて経験ないでしょうか。

この原因の多くは「知の呪縛」の仕業です。
「知の呪縛」とは、一度知ってしまったら、それを知らない人のことが想像できなくなるジレンマ。
つまり、知らないときの状態がわからなくなり、相手の理解できない話を繰り返してしまう、専門家に多くみられる知識の呪いと言われています。

この「知の呪縛」を振り払い、お客さんの脳に商品を刻み込める宣伝をするには、スタンフォード大学教授のチップ・ハース氏が提唱する「SUCCESの原則」というフレームワークを使うと効果的です。




「SUCCESの原則(サクセス)」とは

SUCCESは、6つの共通原則で構成されています。



1.単純明快

シンプルなメッセージは、イメージし易く脳裏に焼きつく。
3つも言うのは、何も言わないに等しい。

相手に一番伝えたい商品の核となる部分を見極め、シンプルに伝えなければいけない。
それには「ことわざ」のように内容を凝縮させた、シンプルなメッセージを伝えることが重要。

だからあなたは、枝葉をそぎ落とす腕利きの庭師となり、核となる部分を見極めなければいけない。
核となる部分を見極めたら、比喩や例えを使い、相手がすでに持っているイメージと連想させる。
映画「スピード」=「バスを舞台にしたダイハード」
映画「エイリアン」=「宇宙船を舞台にしたジョーズ」など


2.意外性

相手に興味を持ってもらうには、意外性を利用すればいい。
相手の頭の中にある常識(パターン)を破る意外性は、驚きを作り出してくれ関心を掴むことができる。
そして驚きは疑問へと変わり、心に曖昧な状況をはっきりさせたいという知的好奇心を生み出し、相手をあなたの世界にのめり込ませてくれる。

瞬時に人の心をわしづかみにする映画や演劇、物語はすべて謎かけで始まっている。
始めに辻褄の合わない状況を作り出し、謎解きの世界へ導いていく。

それには、相手の欠けている知識のスキマにスポットを当て、それを相手に知らせてあげなければいけない。
つまり、相手に興味を抱かせるには「どんな情報を伝えるか」よりも「どんな疑問を抱かせたいか」を考えるということ。
そして、その疑問に答え、相手の知識のスキマを埋めていけばいい。

まずは相手に一番伝えたいメッセージを見極めよう。
それから、そのメッセージの意外な点を探してみる。
うまく見つかれば、その意外なメッセージで相手の推測機械を破壊してしまおう。
推測機械が作動しなくなったら、あなたの思うようにその修正をすればいい。


3.具体性

相手に商品の価値を理解してもらうには、具体的な広告を作くればいい。
「高い品質」や「創造性豊か」といった抽象的な言葉はイメージしづらい。
人間の脳は、具体的な言葉のほうがイメージしやすい構造になっているからだ。

具体的な「例え」を抽象的な言葉の土台として使えば、新しい知識の理解を助けてくれる。
とくに初心者は、理解できないことがあると必死に具体例を探す。

宣伝広告を具体的にするには、五感で感じられる表現にすればいい。
例えば、抽象的な「独自の教育カリキュラム」ではなく、五感を具体的に表現した「脳を刺激する、リズムで覚える英会話」といった表現だ。


4.信頼性

相手にあなたの書いた広告の内容を信じてもらうには、信頼性を作りだすしかない。

客観的なデータや情報元の権威は、信頼性を高めるための重要な要素になる。
ただ、それだけでは不十分である。

信頼性を作りだすには5つのパターンがある。
・権威者に語ってもらう
資格や肩書をもつ専門家、または人々があこがれる有名人に語ってもらう。

・反権威者に語ってもらう
実際に商品を使った人に語ってもらう。
商品を売りたがっているお店ではなく、利害関係の無い他人の言葉は、誠実で信用できると思われるからだ。

・細部を語る
鮮明な細部を語れば、信頼性を高めることができる。
例えば「この商品を使えば肌がキレイになる」よりも、
「この商品を朝と夜の2回、肌にすり込むように3分間マッサージしながら使えば、肌の乾燥を防ぎキレイになる」
といった細部を語ったほうが信頼性を高められる。

・統計データに実感を湧かせる
「宝くじ1等が当たる確率は、一千万分の1だ」と言われるより、
「宝くじ1等が当たる確率は、北海道のどこかに置いたコピー用紙に、ヘリコプターから石を投げて当たるくらい」
と言われたほうが実感が湧き、印象に残りやすい。

・実際に相手が検証できるようにする
相手に自ら広告の真偽を確かめてもらえれば、その信頼性は高くなる。
主な例はサンプルや試供品だが、政治の世界では「あなたの暮らしはこの4年間で良くなりましたか?」と問いかけ、有権者にその真偽を確かめてもらう。


5.感情

相手に行動してもらうには、感情に訴えかけなければいけない。
人は理性ではなく、感情で動く。

相手の感情へ効果的に訴えかけるには4つのパターンがある
・分析の帽子を脱がせる
相手に考えさせるのではなく、感じさせる。
人は分析的な思考状態にあるとき、感情的になりにくい。

・特定の個人への共感を生みだす
マザーテレサは言う「大衆を見ても私は行動しない。個人を見たときに私は行動する」と。
人は、アフリカ大陸の貧困問題よりも、アフリカの劣悪な環境で生活し病気と飢えに苦しむ一人の少女に、寄付金を出す。

・既に持っている感情に関連付ける
感情を作りだす必要はない。
既に持っている感情に便乗して、関連付けてやるだけでいい。

・自己利益に訴える
人がもっとも大切に思うものは自分自身だ。
商品の機能ばかりを強調して、なぜ相手が「それを買わなければいけないのか」を伝え忘れてはいけない。
また相手が想像しやすいように、大きな利益よりも、実感できる利益を伝えたほうがいい。
「大金持ちになれる」「モテモテになれる」「脅威の記憶力が手に入る」よりも、相手が手軽に実感できる「ほどほど」の利益を伝えよう。
実感できる利益は、想像しやすく感情を湧きたててくれる。


6.物語

相手の脳に情報を刻み込むには、物語を語ればいい。
物語は例外なく具体的であり、感情に訴える意外な要素を含んでいる。
またシュミレーションしやすく、記憶に残り、行動に結び付きやすい。

優れた物語を語るには、日常生活の中にある出来事を見逃さないようにすることだ。

見逃さないコツは、物語の基本的な3つのパターンを知っておけばいい。
・挑戦の物語
主人公が障害に直面し、それを克服するパターン。

・絆の物語
人種、所属、階級、民族の違いを乗り越えて、人々が関係を築くパターン。

・創造性の物語
ちょっとしたアイデアで問題の突破口を開いたり、長年の謎を解いたり、革新的な方法で問題に取り組んだりするパターン。

物語は、創造性が無くても使いこなすことができる。
必要なのは、日常生活が生み出す可能性を秘めた物語をいつでも発見できるよう、アンテナを立てておくことだ。



実際に6つの原則をすべて満たす広告を作るのはとても難しいです。
ただ、1つでも多く「単純明快」「意外性」「具体的」「信頼性」「感情」「物語性」を広告に取り入れることで、脳に刻み込む宣伝をすることができるようになります。

宣伝をするときに、ぜひ「SUCCESの原則」を活用してみてください。

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